競技かるた同好会 六月の一首

競技かるた同好会 六月の一首

顧問の好きな百人一首①

競技かるた同好会です。
今回は、顧問の好きな百人一首の一首を紹介します。

瀬をはやみ
岩にせかるる滝川の
われても末に
あはむとぞ思ふ
― 崇徳院 ―

この歌は、平安時代末期の天皇である崇徳院によって詠まれた和歌です。
百人一首では第77番に収められており、出典は『詞花和歌集』巻第七・恋上です。

現代語訳

流れの速い川が岩にせき止められて二つに分かれても、やがて再び一つになるように、
今は離れ離れになっていても、将来きっと再び会いたいと思う。

歌の見どころ

この歌では、岩によって二つに分かれた川の流れが、やがて再び一つになる様子が詠まれています。

第三句の「われて」は、川が「分かれる」という意味と、人と人との仲が「離れる」という意味の両方を感じさせる表現です。
自然の風景と人の心情とを重ね合わせることで、離れてしまった相手への変わらぬ思いが印象的に表現されています。

また、「末に」という言葉には「将来いつか」という希望が込められており、
今は会えなくても再び会える日を信じる気持ちが感じられます。

顧問コメント

この歌は、川の流れを人の心情に重ねた表現の美しさが魅力です。
今は離れていても、いつか再び会いたいと願う気持ちが、簡潔な言葉の中に力強く表現されています。

また、作者である崇徳院その人に関心を持っていることも、この歌を好きな理由の一つです。

崇徳院は優れた歌人として知られていますが、その一方で、保元の乱に敗れて讃岐へ流されるなど、
波乱に満ちた生涯を送りました。そうした人物が詠んだ歌だと思うと、和歌の味わいもまた深く感じられます。

競技かるたでは

この歌は、上の句の最初の一文字「せ」を聞いた瞬間に札が確定する「一字決まり」の札として知られています。

競技かるたでは、似た書き出しの歌がない場合、その一文字だけで札を判断することができます。
そのため、「瀬をはやみ」は初心者でも覚えやすい札の一つです。

一方で、相手も同じように狙っていることが多いため、試合では激しい取り合いになることもあります。

和歌としての美しさと、競技としての面白さの両方を味わうことができる一首です。

百人一首には、このほかにも魅力的な和歌が数多くあります。
競技かるた同好会では、競技としてだけでなく、和歌そのものの魅力にも触れながら活動しています。今後は毎月、部員や顧問の好きな百人一首を一首ずつ紹介していく予定です。
それぞれの歌の意味や見どころ、競技かるたとの関わりなどもお伝えしていきますので、ぜひお楽しみに。

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